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「書物の文化への特異な貢献 ―パーマネント・ペーパーの創始者たち―」


 ウイリアム・バローは良く知られた米国の保存修復家だが、なかでも近代書籍用紙の短命は酸が原因と確証したこと、そしてそれに基づきパーマネント・ペーパー(永く残る紙)を開発したことが彼の名を不朽にした。
  そのバローを支援し、彼の業績をいわば社会化したのがヴァーナー・クラップ(図書館振興財団初代理事長)である。クラップは米国図書館界のダ・ヴィンチと言われたほど多彩に活躍した図書館人。バローとクラップの二人三脚の働きが図書館を動かした。
  しかし二人のパーマネント・ペーパー普及の企ては進捗せず、挫折した。後、その企てを引き継ぎ、実を結ばせたのはワレン・ハース(図書館振興財団第3代理事長)。ハースはパーマネント・ペーパー規格の策定、映画「スロー・ファイア(緩慢な火災)」の制作など、アメリカのみならず世界の図書館を鼓舞する指導力を発揮した。
  上記三人の優れた尽力がなければ、私達、書物に関わる者は今も、短命の酸性紙に起因する「緩慢な火災」に見舞われ、脅かされていることだろう。書物の文化に対する彼らの稀有の貢献を紹介したい。

講師:安江明夫氏(元国立国会図書館副館長、学習院大学大学院アーカイブズ学専攻非常勤講師)

日時:2011年5月28日(土) 15:30~

会場:日本図書館協会研修室(2階)   東京都中央区新川1−11−14 (東京メトロ茅場町駅下車徒歩5分)

入場無料

お問い合わせ:日仏図書館情報学会(日仏会館内)  fax:03-5421-7653